編集アプリで LUT を当てると色がおかしい?よくある 5 つの原因
ほかの人の動画ではきれいな LUT が、自分の Log 素材だとグレーだったり、色が濃すぎたり、色かぶりしたり。CapCut、VN、LumaFusion などの編集アプリの多くは .cube LUT を読み込めます。問題はたいてい LUT そのものではなく、次のどれかです。
1. LUT が想定する入力と素材が合っていない
最もよくある原因です。Log を直接受け取る LUT(「Apple Log to Rec.709」や「Apple Log 用」のパック)と、すでに自然な見た目の Rec.709 素材を想定する LUT(多くのクリエイティブ LUT)があります。
- Rec.709 の LUT を Log に:グレーなまま色が付くだけ。
- Log 用 LUT を普通の動画に:コントラストが強すぎ、色がどぎつい。
- Apple Log 用 LUT を D-Log M や Apple Log 2 に:明るさや色がずれる。
見分け方はLUT の入力色空間とはへ。
2. 読み込み時に再エンコードされている
読み込み方によっては、10-bit HEVC の Log 動画が 8-bit H.264 に変換され、色のタグも普通の Rec.709 に書き換えられます。見た目は同じクリップでも、もう元の Log データではありません。LUT の効き方がおかしくなり、コントラストを上げるとバンディングが出ます。
アプリが表示する解像度、ビット深度、コーデックを確認しましょう。メッセージアプリで転送したファイルや「互換性優先」で書き出したファイルは、すでに変換されている可能性があります。できるだけ写真から元ファイルを読み込みます。
3. 変換が二重になっている
Apple Log のタグを認識して、読み込み時に自動で変換するアプリもあります。そこに「Apple Log to Rec.709」を重ねると変換が二回かかり、コントラストも彩度も過剰になります。逆にアプリが変換しないのに Rec.709 のクリエイティブ LUT だけを当てると、グレーなままです。LUT を当てる前に、素材がグレーなのか、すでに自然なのかを確認しましょう。
4. HDR プロジェクトと SDR プロジェクト
iPhone は標準で HDR(HLG)を撮り、プロジェクトを HDR として扱う編集アプリもあります。多くの LUT は SDR(Rec.709)向けなので、HDR のタイムラインでは白っぽくなったり明るすぎたりします。クリエイティブ LUT を使うなら、プロジェクトと書き出しを SDR にするか、アプリ独自の HDR 処理を使います。選び方はHDR と SDR、どちらで書き出す?へ。
5. 調整の順番と 8-bit 書き出し
- LUT の前に調整するか、後か。Log 素材では、露出やホワイトバランスは変換 LUT の前で調整するほうが自然です。後だと同じスライダーでもハイライトが飛びやすくなります。調整を LUT の後にしか重ねられない編集アプリも少なくなく、それはツールの制約です。
- 8-bit 書き出し。グレーディングした Log を 8-bit で書き出すと、空や壁にバンディングが出やすくなります。選べるなら 10-bit HEVC で。
先にグレーディング、その後に編集という手も
編集アプリのカラー機能で何度もつまずくなら、専用のグレーディングアプリで仕上げてから編集する方法があります。顕影は素材のフォーマットに合わせて公式の復元 LUT を自動で当て、自分の LUT は想定する入力をたずねて正しい位置に置き、露出とホワイトバランスは LUT の下で調整し、HEVC 10-bit で写真に書き出します。あとはいつもの編集アプリへ。
よくある質問
同じ LUT なのに、パソコンとスマホで見え方が違うのはなぜ?
多くは上の原因のどれかです。再エンコード、自動変換、HDR プロジェクト。LUT は同じでも、入ってくる映像が違います。
LUT の強度はどれくらい?
変換 LUT は 100% に。Log を自然な映像にするのが役目です。クリエイティブ LUT は好みで、60〜80% くらいが自然なことも多いです。