HDR と SDR、どちらで書き出す?
自分の iPhone では明るくクリアな動画が、SNS やほかの人のスマホでは白っぽく、明るすぎ、色まで違って見える。たいていグレーディングの問題ではなく、HDR の表示のされ方が場所によって違うことが原因です。
HDR と SDR の違い
SDR(スタンダードダイナミックレンジ、Rec.709)は何十年も続く動画の標準で、映像のいちばん明るい部分が「白」です。HDR(ハイダイナミックレンジ、iPhone は HLG)はハイライトを普通の白の何倍も明るくでき、空、光、水面の反射に階調が残ります。
HDR 対応の画面(iPhone 12 以降、一部の iPad)は HDR コンテンツを表示するとき、ハイライトの余裕を作るために一時的に画面の明るさを上げます。HDR 動画を開くと画面が明るくなるのはこのためです。画面の明るさ、低電力モード、「設定 › 写真 › フル HDR を表示」で明るくなる度合いが変わります。
共有すると白っぽい・明るすぎるのはなぜ
- プラットフォームやアプリが HDR に対応していない:SDR に変換して表示し、うまくいかないと白っぽく、暗く、またはハイライトが飛びます。
- 見る人の画面が HDR 非対応:変換された版を見ていて、あなたが見たものとは違います。
- 編集や圧縮で HDR のタグが失われた:HLG のデータが普通の動画として表示され、グレーに見えます。
HDR への対応はプラットフォームやアプリのバージョンで大きく異なり、よく変わります。自分のスマホでよく見えても、みんなに同じように見えるとは限りません。
どちらで書き出すか
| 場面 | おすすめ |
|---|---|
| SNS やメッセージで共有する、相手の端末がわからない | SDR:どこで見ても同じ |
| 自分の iPhone・iPad で見る、HDR 画面の人と共有する | HDR:ハイライトが明るく階調豊か |
| ほかのアプリでさらに編集する | 編集プロジェクトに合わせる。多くの LUT とグレーディングの流れは SDR 前提 |
顕影での選び方
- エディタ上部で SDR と HDR を切り替えられ、プロジェクトごとに記憶します。
- Log 素材はデフォルトで SDR:ルックは SDR 前提で作られ、共有も最も確実です。HDR をデフォルトにしたい場合は、設定で「Log 素材をデフォルトで HDR に」をオンに。
- もともと HDR の動画(iPhone 標準の撮影など)はデフォルトで HDR、元の見た目を保ちます。
- HDR は SDR のグレーディングに沿う:同じグレーディングで、Log に記録された明るさに合わせてハイライトを広げ、HEVC 10-bit HLG で書き出します。iPhone や DJI の HDR 動画と同じ形式で、二度グレーディングする必要はありません。
- 普通の SDR 動画には余分なハイライト情報がないので、HDR の選択肢はありません。
よくある質問
HDR 動画を開くと急に画面が明るくなるのはなぜ?
システムがハイライトの余裕を作っているためで、正常です。HDR 非対応の画面は普通の明るさの版を表示します。
HDR 動画を SDR に戻せますか?
できますが、結果はソフト次第です。HDR 非対応の場所に出すとわかっているなら、最初から SDR で書き出すほうが確実です。
Live Photos も HDR にできますか?
できます。顕影の HDR Live Photos は、静止画にゲインマップが付き、HDR 画面ではそれでハイライトを明るくします。動画は HLG です。動画のワンシーンを Live Photos にを参照。